鷲見三郎著「ヴァイオリンのおけいこ」

昭和55年に発刊された鷲見三郎先生が書かれた「ヴァイオリンのおけいこ」という本があります(音楽之友社刊)。

私はこの本を平成元年(1989年)に買い求めて以来ずっと、カール・フレッシュの「ヴァイオリン演奏の技法」上下巻(音楽之友社刊)と共に楽器演奏を教えるという立場において大変にお世話になってきました。

演奏技術を生徒に伝える際、どうしても上手にその方法を「言語化」することができないことがままあります。

そんな時にレッスン後反省しながらこれらの本のページをめくり、自分の指導の内容確認と、いかに演奏法を言語化するかという勉強をし直すわけです。

特に鷲見先生が書かれた本は、生徒と教師の間の絶妙な距離に視点をおき、実に的確な表現で我々の疑問に答えてくれています。

世の中には無数の教本があり、その時代や個人によってほぼ全く違うと言えるような内容であったりします。

例えばアウアーが正当としている弓の持ち方と篠崎史紀氏がDVDで解説している弓の持ち方では右手首の使い方やダウンからアップへの返しのときの手首の動きは「似て非なる」ものです。

私は篠崎氏の同門の弟弟子ですし、私たちの先生はアウアー門下であるハイフェッツの弟子のトーマス・クリスチャン氏ですから、篠崎氏はアウアーの直系にあたります。

その篠崎氏のボーイングが、アウアーの教本の構えと違う事を、私は完全に「進化」であると考えます。

アウアーの教えが時代と共により実践的で理にかなったものに進化するのは逆に当然で、演奏法の保守によって演奏表現に限界ができるのはアウアーの望むところではないでしょう。

このことからもわかるように、絶対的・完全なメソッド・教本というものはなくて、それらは常に変化・進化をしています。


最近私は自分の生徒にこの鷲見先生の「ヴァイオリンのおけいこ」を貸したまま時がたってしまい、ついに誰に貸したか失念してしまいました(涙)。

定価2500円だった本も定価3000円を超え、しかも近年絶版になってしまいました。

amazonでは1冊35,000円を超えてます。

私が焦ってしまったのは言うまでもありません。

必要な時にこれがないと、実に心もとないのです。

生徒に質問してもダメ。

古本屋に聞いてもダメ。

最終的に図書館から借りてコピーするという手段をとりました。

その間妻はフェイスブックに書き込んだり出版社に問い合わせたりかなりの苦労をしてくれたようです。

入間市の図書館にある本を草加市の図書館に送ってもらい、今や10倍以上の価格になったその本を黙々とコピー
するおじさん。

CDもそうですが、いつでも手に入ると余裕で構えていると、絶版・廃盤といった仕打ちを受けて、数十年もしくは二度と手に入らなくなります。

専門書の類はその最もたるものですし、CDならばクラシックの売れ筋外のものは、いつ手に入らなくなっても仕方がないと踏んでいた方が良いようです。


それにしてもこの「ヴァイオリンのおけいこ」、再販しないかなあ。

最高に良い本なのに。




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2012/11/13 (Tue) 10:06 |Blog

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